今から30年前、中国で民主化を求める若者らが天安門広場を埋め尽くしました。この数時間後、広場には戦車が押し寄せ、軍による武力弾圧で多くの人が亡くなった天安門事件に発展しました。30年経った北京の3日の様子です。今、現場はどんな状況でしょうか。 (千々岩森生記者報告) まず、普段より警戒が厳しくなっています。30年前と大きく変わった点が2つあります。まず安全検査です。普段は、これまではありませんでしたが、安全検査が行われて、まるで空港のように。ただ広場に入るだけですが手荷物チェック、また金属探知機の検査があります。また、もう1つ変わったこと。街灯にたくさん付いている監視カメラです。各街灯に10個ほどでしょうか、付いています。まさに鈴なりといった状況になっています。 (Q.これほど監視が厳しくなったのはいつからか?) 1つのきっかけは6年ぐらい前ですが、ウイグル族が車で突っ込んだというテロ事件がありました。また、もう1つは今の中国、一気に監視社会になっています。ただ、地下鉄に乗るだけでも手荷物検査や金属探知機を通らなければ中に入れないような社会になってきています。 (Q.中国の若い世代はあの30年前の出来事をどう捉えている?) 実際に北京の大学生から「天安門事件って本当にあったんですか?」と聞かれることがあります。もちろん教科書にも載っていないです。中国政府は、犠牲者が319人だとしていますが、本当は数百人、数千人に上るんじゃないかともいわれています。この天安門広場の中に犠牲者を悼む花束1つ置かれていないというこの事実が様々なことを物語っているんだと思います。
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