アメリカ黒人男性死亡“抗議デモ”世界に拡張(20/06/08)

アメリカで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人の警察官に首をおさえつけられ死亡した事件のデモが6日と7日、ヨーロッパや南米など各地で行われました。いまだ残る人種差別への抗議の動きは、アメリカの事件をきっかけに世界中に広がっています。

フランス・パリのデモ参加者:「黒人が野たれ死ぬのを見るまで問題に気付かないなら、あなたも当事者の一人だ」
イタリア・ローマのデモ参加者:「息子たちは30年前の私と同じ目に遭っているの。同じ抑圧、同じ暴力、同じ侮辱。あり得ないわ」
ブラジル・サンパウロのデモ参加者:「私たちは長い時間、人種差別というウイルスに殺されている」
イギリス・ブリストルでは、17世紀に約8万人の黒人奴隷をアメリカ大陸に送ったといわれる貿易商の銅像が引きずり下ろされ、ロンドンでは数万人とみられる市民が抗議の行進をしました。一部では衝突も起きましたが、ほとんどは平和的なデモでした。
イギリス・ロンドンのデモ参加者:「もうたくさんだ。私は声を上げる。新型コロナウイルス感染のリスクがあっても、価値あることだ」

アメリカ国内の勢いも衰えません。全米の各都市で数千~数万人規模の市民が集まり、抗議の声を上げました。略奪などを行う者はなりを潜め、より平和的な抗議が行われるようになっています。ニューヨークでは、デモに参加する市民に対し、過剰ともいえる警察の対応が問題になっています。男性(75)を突き飛ばし重傷を負わせた2人の警察官が暴行の疑いで訴追されました。デブラシオ市長は、ニューヨーク市警の財源を若者と社会事業に分配することを決め、組織改革も現実味を帯びてきています。

ジョージ・フロイドさんが殺されたミネソタ州ミネアポリスでは、市民の抗議が1つの結果をもたらそうとしています。ミネアポリス市議会は7日、市の警察への予算を打ち切り、警察を解体する見通しであると明らかにしたのです。
ミネアポリス市議会、ベンダー議長:「ミネアポリス市警との毒された関係を絶つのです」

国民に「人種差別をこれ以上野放しにさせない」という思いが高まるとともに、トランプ大統領への風当たりも強くなっています。トランプ大統領は「必要になったら、すぐまた配備できる」とけん制したうえで、批判された州兵の配備を停止しました。CNNによりますと、トランプ大統領は今週中にも、国民に向けて演説を行う方針だといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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